
スケジュール管理がうまくいかない人の大きな特徴は、
自分のワークタイムを把握できていない点です。ワークタイムとは、「
アポイントメント」「
タスク」「
アイドルタイム」で構成されています(図1参照)。「アポイントメント」とは、会議や打ち合わせなど、時間が固定化されている仕事のこと。「タスク」とは、書類や資料、企画書作成などの納期や提出日といった締め切りはあるけれど、「いつそれをやるか」を自分で自由に決められるもの。「アイドルタイム」とは、仕事可能時間のことです。自分主導型の時間管理は、この3つの時間を把握することで達成できます。自分主導型の時間管理のメリットは、「上司が不在だからタスクを集中的にこなそう」、「今日はお客様の来店が多いけれど、この時間帯に資料作成を済ませてしまおう」と、時間の使い方がフレキシブルになることです。こうしておけば、急な頼まれ事にも慌てず騒がず、ストレスなく引き受けることができますし、信頼感もグンとアップします。
この「アポイントメント」「タスク」「アイドルタイム」をざっと見渡せるのが、
マンスリー手帳です。マンスリー手帳の利点は、常に全体を意識できるようになっているところで、手帳を開けば見開きページに1ヵ月の予定がひと目で確認できます。
では、成果をあげるためにはどのように手帳を使えばよいのでしょうか。成果が上がるおすすめの手帳の使い方を紹介しましょう。
まず、アポイントメントを書き込み、タスクのゴール(締切日)を設定し、ゴールから逆算して計画を立てます。このページには
アポイントメントと一緒に締め切りや納期などの期限を書き込みます。そうすることで予定を把握しやすく、見た目もスッキリします。ビジネスシーンでは、お客様と次回のアポイントメントを決めて手帳に書き込むシチュエーションがありますが、相手の手帳の中身までじっくりと見ることはないにせよ、パッと目に入ったページがぐちゃぐちゃでは印象もよくありません。自分用の備忘録のためとはいえ、見やすくきれいにしておくのがマナーです。

次は書き方です。複数のプロジェクトを同時進行するマルチタスクの管理には、手帳やクラウドのカレンダー機能を上手に使い、
1日の仕事量(縦軸)と仕事の流れ(横軸)を把握することがポイントになります。図2は私が実践している手帳の書き方です。1色使いをせず、タスクによって色分けることで、直感的に素早く予定を確認したり、残ったアイドルタイムを把握したり、時間を有効活用することができます。自分時間の把握・調整により、「忙しい」という口癖も減るかもしれません。
「時間を制して、仕事を制する」。新年は習慣を変えるよい機会です。今年は「時間管理」を味方に付けて、仕事もプライベートも充実させていきましょう!