頭のスパイス 心のビタミン BOOKS

頭のスパイスBOOK 頭のスパイスBOOK
ビジネスに役立つ選りすぐりの一冊
自分を磨く「嫌われ仕事」の法則
 「きつい」「汚い」「危険」といった、いわゆる3Kと呼ばれる仕事や、肉体的・精神的に厳しい仕事、時間が不規則な仕事など、世の中には人がやりたがらない仕事(職業)があります。加えて、業界や業態はもちろん、会社の中や身近にも、難しい仕事、面倒な仕事、できれば避けたい仕事が必ず存在しています。筆者はこのような仕事を「嫌われ仕事」と呼ぶのですが、この嫌われ仕事こそ、儲かる仕事であり、ビジネスチャンスであり、自分を磨く最良の仕事であると説きます。それは、自ら進んで嫌われ仕事を行うことで、周りから感謝されるばかりか、自分の存在意義が高まり、誰もがやらなかったその分野の“パイオニア”になれるというのが理由です。
 筆者自身、雨漏り修理を請け負う典型的な嫌われ仕事の経営者。本書には、経験者だからこそ語れる説得力のある話が随所に書かれており、仕事に対する考え方を変えるアドバイスも必見です。これからビジネスを立ち上げようとする人、新規事業を考える経営者、そして仕事に就くすべてのビジネスパーソンに効くアドバイスが満載の一冊です。
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疲れた心を満たす良質の一冊
時のはざまに
 数年後に定年を控えた古矢健太郎は、それまでと変わらない毎日を過ごしながら、人生の次なるステージである定年後の生き方についてぼんやりと考え始めていました。そんな矢先のこと、一通の手紙が古矢の元に届きます。それは中学時代の同窓会の案内状。しかも差出人は、かつての恋人である山田恵美子からでした。
 同級生たちとの再会で「老い」を一層強く感じながら、これからの生き方について思いを巡らす古矢。一方で、ありのままの自然体で生きようと決意する恵美子。そして自然体とは逆に、変化することを選んだもう一人の同級生・金崎誠。同窓会を機に何かをつかんだ彼らは、互いに少しずつ影響し合いながら、各々のこれからに新たな決意を固めていきます。
 人は同じ時を過ごしながらも、それぞれの人生の“時のはざま”に何かのきっかけを見い出し、変化していきます。それは同時に、自分でも気づかないままに誰かの時のはざまに入り込んでいくということ――。古矢の気持ちの変化を軸に、クロスオーバーするストーリーを織り交ぜながら展開する本作。これから出会う様々な出来事に大きな意味を感じさせる一冊です。
ベストセラー 2012年3月6日 トーハン調べ
    ■単行本・文芸
  • 共喰い[田中慎弥/集英社]
  • 蜩ノ記[葉室 麟/祥伝社]
  • 花酔ひ[村山由佳/文藝春秋]
  • 舟を編む[三浦しをん/光文社]
  • 親鸞 激動篇(上・下)[五木寛之/講談社]
    ■単行本・ビジネス
  • 人生がときめく片づけの魔法[近藤麻理恵/サンマーク出版]
  • 100円のコーラを1000円で売る方法 マーケティングがわかる10の物語[永井孝尚/中経出版]
  • なぜ日本は破綻寸前なのに円高なのか[藤巻健史/幻冬舎]
  • サムスン式 仕事の流儀 5年で一流社員になる[ムン・ヒョンジン 著、吉原育子 訳/サンマーク出版]
  • 営業マンは「お願い」するな![加賀田晃/サンマーク出版]
●奉行EXPRESS 2012年春号より [→目次へ戻る]