頭のスパイス 心のビタミン BOOKS

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ビジネスに役立つ選りすぐりの一冊
「場回し」の技術

著者:高橋学
光文社ペーパーバックス
1,000円(税込)
 「会議がつまらない」「セミナーやプレゼンが退屈」「チームがバラバラ」「飲み会が盛り上がらない」――。日々のビジネスシーンでそうしたマイナスの場面に遭遇した経験はありませんか。それが自分の主宰するものであれば評価はガタ落ちです。この本では、そんなさまざまな「場」をプラスに変えられる“「場回し」の技術”を紹介しています。
 筆者は「場回し」を「3人以上が集まる『場』で、全員が1つの目的・目標に向かって、ポジティブに参加している状態を作ること」と定義。会議や飲み会で、この「場回し」をすることで、最高のアウトプットが得られるようになると断言しています。
 「場を回す」とはテレビ業界で、番組の仕切り上手をさして「アイツは場が回せる」などと使うそうです。その代表が島田紳助さん。確かに紳助さんは出演者全員に話を振り、“参加”させています。そしてその対価として、おバカキャラやイケメンキャラを発掘し、自身も高評価、出世、成功という果実を手にしているのです。
 テクニックは全部で27個。まずは1つ1つ実践して、自らの高評価、出世、成功につなげたいものです。
心のビタミンBOOK 心のビタミンBOOK
疲れた心を満たす良質の一冊
ちりかんすずらん

著者:安達千夏
祥伝社
1,680円(税込)
 旅行や芝居鑑賞に精を出す父方の祖母、数年前に離婚し現在はフットマッサージ店の経営者として多忙な毎日を送る母、そして二年前に小さな商社を辞めて現在は児童館に勤める指導員の私。下町の一軒家に住む3人は、性格も生活リズムも考え方もばらばら。そんな女だけの暮らしは平凡であり非平凡でもあり…。
 ある時は、母の腹違いの妹が不倫相手の襲撃事件で失踪して大騒ぎしたり、またある時は、父親の再婚相手であるコロンビア女性の娘の人探しを手伝ったり、ついには、祖母の恋を阻む謎のメールが届いて恋敵と会うことになったりと、些細な毎日の中に潜む家族を大切に思う様子が描かれています。
 それぞれの人生と、そこに訪れる問題や試練の数々。怒ったり、心配したり、振り回されたりといろいろある家族でも、支える絆があるから一緒にいられるのです。
「あたりまえにあるもののありがたみはなくしたときにわかる。必要不可欠なものほど空気のように意識されない。だからつい感謝の気持ちを忘れてしまう」。文中の台詞が示すように、改めて身近な人への感謝の気持ちが芽生えてくる一冊です。
ベストセラー 2008年12月〜2009年11月 トーハン調べ
    ■単行本・文芸
  • 1Q84(1・2)[村上春樹/新潮社]
  • 告白[湊かなえ/双葉社]
  • 悼む人[天童荒太/文藝春秋]
  • 新参者[東野圭吾/講談社]
  • 利休にたずねよ[山本兼一/PHP研究所]
    ■単行本・ビジネス
  • 脳にいいことだけをやりなさい! 頭のいい人は「脳の使い方」がうまい![マーシー・シャイモフ 著 茂木健一郎 訳/三笠書房]
  • 誰とでも 15分以上 会話がとぎれない! 話し方 66のルール[野口 敏/すばる舎]
  • 本当に頭がよくなる1分間勉強法[石井貴士/中経出版]
  • 面倒くさがりやのあなたがうまくいく55の法則[本田直之/大和書房]
  • リーダーになる人に知っておいてほしいこと[松下幸之助 述 松下政経塾 編/PHP研究所]
●奉行EXPRESS 2010年冬号より [→目次へ戻る]