特集企画:グループウェア+データベースの相互活用で社員の能力を最大限に引き出す!
中堅中小企業では、社員こそが最重要の資源。ビジネスを円滑に進め、企業競争力を高めるには、社員間のコミュニケーションを効率化し、情報をうまく共有できるようにするための工夫を凝らさなければなりません。
この課題をクリアするのに適したITツールが、グループウェアと情報管理データベース。今春発売の新製品「サイボウズ Office 8」と「サイボウズ デヂエ 8」を組み合わせることにより、社員の能力をグンと高めることができます。
一人で何役も兼ねるのは当たり前。社員の能力が企業業績に直結する
 重厚長大企業や装置産業と異なり、中堅中小企業では社員の能力が企業の業績と競争力を左右します。また、ギリギリの人数で仕事をこなさなければなりませんから、一人が何役も兼ねるのは当たり前。社員が仕事の段取りをうまく付け、チームメンバーとの連絡や情報交換をうまく行えるようにすることが、円滑な業務遂行と企業競争力向上のためのカギとなります。
 例えば、オフィスの壁にかかっている「行先表示板」。誰がどこに出かけているのか、戻るのは何時かをみんなが分かるようにする、あの掲示板です。行先が空白なのに席にいないので、外部からかかってきた電話の処理に何分もかかってしまう。帰社するはずの相手を待っていて、結局残業になってしまった。このような事件が起きていたのでは、社員の生産性が高まるわけはありません。
 また、報告や意見集約をするための会議。出席予定者の空き時間を調べて調整し、会議室を押さえ、終了後に議事録を作成・配布するにはかなりの労力を必要とします。また、時間の浪費を防ぐには、情報を適切に管理することも重要なテーマ。重要データや規定集が見つからず、オフィス内を何時間も探し回った経験を持つ人は多いはずです。
業務生産性向上のカギとなるのは、ITを活用した情報共有の仕組み
 このような課題の解決に役立つのが、ITによる「情報共有」の仕組みです。業務遂行に必要な情報を部署や企業全体の共通スペースにデータベースとして格納しておき、LANやインターネットなどのネットワークを通じて、チームメンバーがいつでもどこからでも読み出しや書き込みができるようにする。このような仕組みがあれば、先ほど例に挙げたような問題はきれいにクリアすることができます。
 行先表示板がうまく機能しないのは、書き込まずに外出したり、予定が変わっても書き替えたりしない人が多いので、その内容がつねに正しいとは限らないことが主な原因です。
 その点ITベースの情報共有システムなら、出かける前にパソコンからササッと登録するだけでOK。出先で予定が変わった場合も、モバイルなどから書き替えることができます。
 また、チームメンバーが自由に書き込める場所を情報共有システムに用意しておけば、わざわざ会議室に集まらなくても業務遂行状況の報告や意見の集約が可能。折衝記録などのデータやドキュメントも、パソコンで簡単に読み出せるようになります。
最初の一歩となるグループウェア。ネットワークを使って情報を共有
 このような情報共有ニーズに応えられるITツールとして多くの企業に採用されているのが、グループウェアです。これはチーム作業の支援と業務の効率化を目的とした情報系ツールで、ネットワークを介してチームの誰もが利用できるようになっているのが特長。「スケジュール共有」「コミュニケーション」「データ共有」の三大機能は、どの製品にも備わっています。
 スケジュール共有は、各人の予定やチーム全体の予定を登録・参照するための機能。チームメンバーの行き先を確認したり会議出席予定者の空き時間調整をしたりするのに威力を発揮します。
 また、電子掲示板や電子会議室で構成されるコミュニケーション機能を利用すると、ブログやSNSと同じような感覚で会議やディスカッションが可能。各自が都合のよい時間にアクセスすればよいので、本来の業務遂行を妨げることもありません。
 データ共有はファイル管理機能の一部となっていることが多く、ファイルサーバーにある共有情報をパソコンから参照・更新するために使われます。
図1
伝統の使いやすさをさらに高めたサイボウズ Office 8今春登場予定
 では、これから導入しようとする中堅中小企業は、どのようなグループウェアを選べばよいのでしょうか。
 もっとも重視したいのは、誰もが簡単に使うことができ、経理/総務や管理、営業部の人でも容易に導入と管理ができること。これらの条件を満たす第一の候補としてお薦めできるのが、サイボウズ株式会社が今春の出荷を予定している「サイボウズ Office 8」です。
 Officeをお勧めする最大のポイントは、「250万人が使う安心感と信頼の実績」。Office 8では操作画面がいっそう使いやすくなったほか、情報管理デーベースを同じ画面の中で利用することも可能になりました。
 標準で装備されている機能は、スケジュール、設備予約、外出先でも利用できるWebメール、顧客台帳としても使えるアドレス帳、タイムカード(自動記録方式)、コメント付けができる掲示板、データ共有のためのファイル管理など。オプションをプラスすれば、ワークフローでの申請/承認処理、プロジェクト管理、Office 8への携帯電話からのアクセスなども可能になります。また、営業部門はもとより、経理/総務や管理といった基幹業務部門においても他部署の行動を把握するなどコミュニケーションを深めることができます。
図2
※1 「2008年版 中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価」グループウェア部門において
※2 日経コンピュータ誌(2008年8月15日号)「第13回顧客満足度調査」グループウエア部門において
情報管理データベースとの連携で、大量・大容量のデータ共有を実現
 共有の対象とする情報の種類や件数が多い場合は、情報管理データベースを別途導入し、グループウェアと連携させて使うことをお勧めします。
 情報管理データベースとは、グループウェアのデータ共有をさらに強化・拡張したようなもの。業務報告書、顧客台帳、作業指示書、議事録、規定集のように件数が多く容量も大きな業務データを扱うことができますから、情報共有だけでなく、業務処理用のデータベースとしても十分に活用できます。
 ただし、データベースと名が付く製品ならどれでも情報管理データベースとして利用できるわけではありません。OracleやSQL Serverなどの大型データベースは業務システムの基盤として使うのには適していますが、ITの専門家でない人が使いこなすのはむずかしく、値段も張ります。経理や営業などの部署単位で導入するためのデータベースには、シンプルで使いやすく価格も手頃であることが求められるのです。
 特に重要なのが、データベースに対するさまざまな操作をワープロや表計算と同じような感覚で行えること。少なくとも、データベースを作成するための二つのステップ、「どのような項目を記録するか決める(定義)」と「データを外部ファイルから取り込んだりキーボードから入力したりする(登録)」については、普通のパソコンから普通のソフトウェアだけで行えることが条件となります。
 そうした「普通のソフトウェア」の候補となるのが、どのWindowsパソコンにも標準で組み込まれているInternet ExplorerなどのWebブラウザー。ほとんどのグループウェア製品はWebブラウザーからアクセスする仕組みになっていますし、インターネットで調べ物をする際に誰もが一度は使ったことがあるはずです。
誰でもいつでも簡単に使えるサイボウズ デヂエ
 このようなアイデアから生まれたのが、サイボウズのWebデータベース「サイボウズ デヂエ」です。最大の特長は、「どのような項目を記録するか決める(定義)」→「データを外部ファイルから取り込んだりキーボードから入力したりする(登録)」→「検索、読み出し、更新など(利用)」の各ステップの操作を行えること。今春登場予定の新版「サイボウズ デヂエ 8」では、Office 8の画面内でデヂエのデータベースを扱えるようになります。
 デヂエ 8では個々のデータベースを「ライブラリ」と呼び、ユーザーが項目を自由に設定できるようにしています。各項目には文字、数値、自動計算値などを格納することができるほか、外部のテキストファイルやイメージファイルを参照することも可能。社員名簿や製品台帳に写真を載せるといった使い方にも容易に対応できます。
 できあがったライブラリに対するもっとも基本的な操作となるのが、指定した項目に基づくデータの並べ替えやビュー(目的別の表示画面)の切り替え。複数のライブラリを連携させるリレーションルックアップ機能を利用すれば、本格的なデータ処理にも対応できます。
図3
他部署間でも情報が共有できる社内FAQ
 オフィス内の情報を共有するためのツールとして、デヂエ 8はさまざまに活用できます。
 例えば、各種申請や事務手続きについての問い合わせと回答をセルフサービス方式で調べられるようにする社内FAQシステム(FAQとは「よく寄せられる質問」のこと)。質問とそれに対する回答をデヂエ 8に溜め込んでおき、条件検索機能を使って調べられるようにする仕組みです。総務部門では、規定集のポイントをあらかじめ登録しておくことにより、「2泊3日で出張する場合の宿泊費と日当の合計額はいくらか」といった質問への対応もセルフサービス化できることが最大のメリット。他部門の人にとっても、祝日や夜間でも調べられるという利点が生まれます。同じように、経理・管理部門では「年度末の伝票締日と特殊扱いについて」や「社内システムにアクセスできない」など、問い合わせが殺到するようなケースについて社内FAQシステムに登録しておけば時間の効率化を図ることができます。
 営業部門では、商談の進捗状況をデヂエ 8で管理することによって担当者の「勘」に依存しないチーム営業が可能になります。営業日報や商談報告書をライブラリ化しておけば、そのチームに属するメンバー全員が最新の状況にアクセス可能。途中で担当者が代わっても、売り上げや状況をすぐに確認。「なにか起きたら、リーダーや管理職がすぐに介入したい」といったニーズがある場合は、データが変更されたら自動的にメールを送信するメール通知機能を営業日報に組み込んでおくとよいでしょう。
 さらに、デヂエ 8ではすべてのライブラリにコメント機能を組み込むこともできます。電子掲示板や電子会議室として使えるのはもちろんのこと、製品のアフターサポートを担当している部署では業務ノウハウ集としての活用も可能。単なる情報共有を超える、ナレッジデータベース(知識データベース)へと進化させていくことも夢ではありません。
(文:山口 学)
図4
図5

デヂエ無料体験 お申込みをいただいたその日から翌月末まで最長で60日間無料でご利用いただけます。
●奉行EXPRESS 2009年冬号より [→目次へ戻る]